悪魔

悪魔にはシッポが生えている。シッポの長さはケツから地面に届くよりも長いのだろう。大抵の絵画では地面に触れないようにカールしている。先端は針のように尖っている。

悪魔を題材にしたBL漫画では悪魔のシッポは性感帯であることが多い。いつも地面を引きずっているといつもムラムラして仕事に差し支えてしまう、ちょっとだけ不便な器官だと考える。

キリスト教で最初に悪魔になったルシファーさんについて考えてみる。ルシファーさんは元大天使だったが、謀反のため神の怒りにふれ、悪魔にされた(？自分から悪魔になったとする説もあるらしい)。ここでは面白そうだからという理由だけで神がルシファーさんを悪魔に変えたということにしておく。

画家が悪魔をデザインした様子を想像してみる。

神: さて、悪魔ってどんなのにしようかな。まったく新しい姿だと面倒くさいから、元のルシファーの体を使おうっと。目印がないと他のものと区別しにくいだろうなあ。目印。目印･･･。外見からわかりやすい目立つものにしよう。
悪魔は天使や同じような姿を与えた人間よりも格下にしなきゃいけないから、格下の動物のパーツをつければいいかな。じゃあ人間になくて動物にあるものといえば･･･羽だろ、角だろ、くちばしだろ･･･。羽は白くすると天使と紛らわしいから、黒にしよう。角は特に変えなくてもいいかな。くちばしか･･･。なんだか鳥に近づきすぎるから保留。これにシッポを付けてやって、完成。黒い羽、角、シッポ。これだけやれば間違えることもないだろう。

画家本人にシッポフェチがあったかどうかはわからないが、悪魔にシッポを生やすことによって、シッポのタブー性は上がった。神に落とされた元大天使が生やさせられたものなのだ。人間が欲しがるべきものではない。

神や画家にとって想定外だったのは、人間に近いけど人間でないものの姿に欲情するものが表れたことだろう。それとも神や画家たちに「男どもよ、自ら持つチンポに似たシッポを生やされ欲情するがいい」という考えがあったのだろうか。

人間の男性にシッポが生えることがヤバい、ネガティブであるべきであるという理由はこれにあるのではないかと想像する。