シッポ取り
シッポ取りをしたことがあるだろうか? 細長いものをシッポとしてズボンにはさみ、それを鬼ごっこ形式で奪い合うという遊びである。最後までシッポを維持することで勝ち、シッポを奪われると負けとなる。
回り全員が敵という個人戦の他に、シッポの色によってチームを分けるというチーム戦、復活の有無などさまざまなバージョンがある。
ある日、幼児教室でシッポ取りをさせられた。それまではシッポに対して漠然としたエロさを感じたことはあったが、自分自身にシッポをつけようとは思ったことはなかったし、身につけたこともなかった。シッポの生えた自分の初体験だった。
各自ハチマキを渡され、ズボンのケツにはさむように促される。自分でハチマキをズボンのケツにはさむことも初めてだったし、周りが同時にシッポを付けていく姿を見るのも初めてだった。ハチマキが腰の尾てい骨付近に触れる感覚。すごいヤバいことをしているような感覚が俺を襲う。
ハチマキの形からチンポを連想し、それを声高に言う男子(俺もそう思っていたが黙っていた)。
「やべー、チンチンだ!」
このときの声は、人間の雄としての本能をギラギラあらわしていた。
シッポとチンポの形状はかなり近い。だがそれだけでなく、肉体の一部分としての生えるであろう様子、チンポから180度に生えるであろう場所。本来人間に生えるべきでないシッポが自分たちの肉体に生えている。
人間にあるべきではないから、恥ずかしい。形もチンポに似ている。洋服は着ているけれども、チンポを、それも性的な、排尿以外の目的として備わったチンポを人前に晒しているのだ。自分も、他の男子もこの感覚に戸惑いながらも獣としての本能を自覚した瞬間だったと思う。
このエロさに気づかない子どもは普通にシッポを奪い合うことができたが、俺には難しかった。無理に性的に興奮させられた状態を脱しようと、わざと他の男子にシッポを奪わせた。シッポを取られた瞬間、安心した。これで性的に興奮した獣状態から脱せる。
この遊びに積極的に参加できた男子は自身はシッポを生やしたまま、手に集めたシッポを持ち、高々と見せていた。これはこれで興奮した。雄を感じた。その男子に対して性的な興奮を覚えていた。
それからもシッポ取りは結構な頻度で繰り返された。その度にドンくさいふりをしてわざと負けていた。負けてから、他の男子がシッポを生やした姿を堪能していた。シッポを生やさせられ、互いのシッポを奪い合う男子。エロい。
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