最近の妄想

 中学校の数学の先生が妙に「シッポ」という言葉を授業中に使った。

等式は大体 「左辺=右辺」だが、たまに「左辺=中辺=右辺」という形になるものもあり、その右辺のことを「シッポ」と呼ぶのだ。当時は職員室で喫煙する先生が結構多く、その先生が喫煙する姿も見たことがある。最近、勝手にその先生を「無意識に男子生徒をシッポフェチに目覚めさせる悪役」として妄想している。

以下は妄想である。

俺「先生、ちょっと二人でお話ししてもいいですか?」

先生「ん、どうした?」

俺「他の人にあまり聞かれたくないので…。」

先生「わかった、空いているところを探そう」

移動

先生「で、どうした?悩み事?」

俺「すごい申し訳ないんですけど、授業中に「シッポ」って言葉を使うのを控えてもらえませんか?」

先生「「シッポ?」俺、そんなこと言うっけ?」

俺「はい、たとえば等式が…(以下略)とか、変数が…(以下略)」

先生「ああ、確かにいうなあ。なんで控えた方がいい?」

俺「実は、「シッポ」って言葉聞くとチンチン起っちゃうんですよ」

先生「へ?なんで?」

俺「さあ、理由はよくわからないんですけど、授業中に興奮しちゃって集中できなくて…。」

先生「そりゃまずいな。クレーマーってわけじゃないんだ。」

俺「何なら見てみます?」

先生「いや、いいよ」

俺「嘘をついてるわけじゃないと知っていただいた方がいいので」

俺は制服のズボンのファスナーを降ろし、チンチンを先生に見せる。

俺「先生、「シッポ」って何回か言ってみてください」

先生「シッポ…。シッポ…。シッポ…。お、少しずつデカくなってきた…。でもこれってシッポって言葉に反応しているんじゃなくて人に見られてるからじゃないの?」

俺「先生に見られているから興奮している、みたいな?」

先生「そう、そう。なんか脳が俺のことを好きな人か何かと誤解しちゃってさ?」

俺「確かに見られると変に興奮するかも…。」

先生「それにしても、シッポに似てるよな、これ。」

俺「!そうなんです」

先生「よく「前シッポ」っていうけどさ」

俺「人間には生えていないし、悪魔というか悪い方に生えているものだから、自分に生えたらとか思うとなんでか興奮します。先生、タバコ吸うでしょう?」

先生「吸うけど、それが?」

俺「タバコ吸う男にシッポが生えてきたらとか思ったらちょっと興奮しません?」

先生「それはよくわからないけど…。まあ、「シッポ」って言葉が良くないとにかくよくわかった。体を張ったプレゼンテーション、ご苦労さん。たぶん癖だからすぐには直らないだろうけど、努力はするよ」

終了?

どうもこの先生との妄想はここまでで止まってしまう。タバコを吸う男にシッポが生える世界線で成人してタバコを吸うようになった俺が先生方と再会してシッポが生えた姿を互いに見せ合って…というのも妄想することもある。

この先生にもしも悪意がある場合は。

「シッポ」言葉責めから始まり道徳なんかの時間に生徒たちにシッポが生えたらと想像させたり自分の意見を伝えているうちにタバコを吸う男にシッポが生える病気が流行して、シッポの生えた姿を男子生徒たちに披露(感染の危険がないことを示すため?に喫煙する男の先生は隠さないよう校長が指導?)、喫煙経験のある男子生徒にも生えてきてそれを別室かみんなの前で指導、生徒たちのシッポが先生の言葉に反応して他の喫煙経験のない生徒たちの好奇心をくすぐってどんどん喫煙率、シッポが生えた生徒が増えていく…。

そんな世の中になったらおもしろそうだ。

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